「切通しの坂」を通る。

笹塚から裏道を通って明治神宮の参宮橋門に向かう途中、偶然岸田劉生の「切通之写生」に描かれた坂を通りがかった。確かに言われてみれば、あの急勾配の印象がうっすらと残っている気がする。このあたりに住んでいたと聞いて、突然身近な感じがしてきた。だから新宿の中村屋なのか。

2000年当時は、まだ右側の土手の形が残っていたようだ。
http://www.amy.hi-ho.ne.jp/~konishi_satoshi/study/kiritosi.html

消失点が合っていず、坂が手前に倒れ込んできているという話は以前にも聞いたことがある。そこが迫力の源であるとも。
http://omolo.com/news/index.cgi?date=2007.03.29


ちなみに明治神宮北参道は今日初めて使ったのだが、人通りが少なくて実に好印象だった。南参道よりも長さがあり、真っ直ぐなので遠くまで見渡せる上に、木間からこぼれる光が砂利に落とす模様が神秘的な感じさえ漂わせている。一足早い七五三の子どもが、晴れ着に身を包んで親戚たちと歩いていくのも、どこかむかしの光景のように見えた。